飼い主『お、カメラ出してきたのに、ピアノおとなしいな。このままの流れで撮ってしまえっ！』

ピアノ『また だしてきたの？ いいよ、きょうは とらせてあげる。』

飼い主『上から目線だな…。』

ピアノ『たちばは はっきりさせないとね。』

フォルテ『まけてたまるか。プロフォルテをみせてやる。』

飼い主『そこまで意地張らなくても…。』

フォルテ『飼い主としてそれでいいの？』

飼い主『すみません…。』

ピアノ『ねぇ飼い主。せっかくポーズとるんだから きれいにとってよ。』

飼い主『どう？ 満足してもらえたかな？』

フォルテ『へたくそ。』

飼い主『おい…。』

ピアノ『フォルテ あそぼっ！』

フォルテ『こらピアノ。どっかいってろ。』

ピアノ『なんで？ しゃしん とられるだけなのに！？』

フォルテ『これが おしごとなの。』

ピアノ『飼い主、やっちゃった…。ごめんなさい。』

飼い主『わざとじゃないしね。教えてくれてありがとね。』

フォルテ『ピアノにあまくないか、飼い主？』

飼い主『それは被害妄想だ…。』

フォルテ『おい飼い主。きょうは ひとりでいいだろ。』

飼い主『そうだね、今日はお前の日だからね！』

ピアノ『わたし きょうみないもーん。』

飼い主『お、おいっ！』フォルテ『飼い主…。』

ピアノ『きょうは ゆっくり ねてもいい？』

飼い主『うん、いいよ。ホントは飼い主もゆっくり寝たいんだけどねー。』

ピアノ『だめ。飼い主いると ゆっくり ねられないもん。』

飼い主『…。』

フォルテ『ちょうし どうかな？ ピアノだいじょうぶかな？』

飼い主『気持ちはありがたいんだけど、他人の部屋に勝手に入るのはいけないことだぞ…。』

フォルテ『ピアノも ボクのへやにくるよ？』

飼い主『な…なにっ！？』

ピアノ『ほら飼い主。わたしをなでなさいよ。』

飼い主『そんな簡単になでるわけないだろ？』

ピアノ『ねぇなでて？』

飼い主『くっ…。こいつ、自分のことよくわかってる…。』

飼い主『フォルテ、散歩行く？』

フォルテ『飼い主、ちがうでしょ？ ホントは Pokémon GO やりたいだけなんでしょ！？』

飼い主『い、いや、そんなことは…ない…ことは…ないです。』

フォルテ『すなおにいえよ。すなおに。』