ピアノ『なんでかなー。どうして かてないのかなー。』

飼い主『そりゃ体重で比べれば2倍大きいフォルテに勝つのはムリだろ…。』

フォルテ『飼い主…。』

飼い主『ドキッ！！』

フォルテ『まだまだだな。ものに あたるのは こどものやることだぞ。』

飼い主『フォルテは大人になったなー。』

フォルテ『飼い主 て よこせ！ て！！』

飼い主『前言撤回します…。』

飼い主『どうしたんだ？ 小さい身体をそんなに小さく丸めて…。』

ピアノ『いや！ とらないで！』

飼い主『フォルテ、ピアノどうかしたのか？』

フォルテ『ぼく ねてたから…。』飼い主『…。』

フォルテ『なぁ いま なまえ よばれた？』

ピアノ『えっ？ よばれたかな…。』

飼い主『本心ってこういうところで出てくるんだな…。』

フォルテ・ピアノ『しまった…。』

フォルテ『ん？ ねむいんだってば。ねかせてくれよ。』

飼い主『できれば一緒にまったりしたい…。』

フォルテ『ねてて ぼくたちの ごはんだい かせげるなら いいよ？』

飼い主『…。いってきます…。』

ピアノ『わたしも なでて♡』

飼い主『その強引ささえなくなればもっとかわいいんだけどな…。』

ピアノ『なにかいった？』

飼い主『いえ…なにも…。』

フォルテ『ねぇ飼い主、ボク やさしいでしょ？』

飼い主『うん、それはわかるよ。でも、やさしすぎるんだよ。』

ピアノ『きらーん！』

飼い主『こらピアノ！ 調子に乗るな！！』

ピアノ『よし いまだっ！』

フォルテ『なにが いまなんだ？』

ピアノ『えっ！？ あ、その…。』

フォルテ『おとなしく しておくんだな。』

フォルテ『ほら？ ポーズとってるよ？ とらないの！？』

飼い主『標準レンズのズームには限界があるんだよ…。』

フォルテ『かえばいいじゃん。レンズ。』

飼い主『簡単に言うな、ホントに…。』

ピアノ『もう なんで かてないのよ！』

フォルテ・飼い主『お前がおとなしくしてれば、こうはならないのにな…。』

ピアノ『わたしが いけないっていうの！？』

フォルテ・飼い主『うん…。』