フォルテ『ピアノ？ しらないよ？ さがしてみたら？』

飼い主『あっ…。リビングのテーブルクロスが落ちてる。でもピアノはどこに…。』

ピアノ『………。』

飼い主『お前なぁ…。』

ピアノ『フォルテ、まだ おこってるかな？ もう だいじょうぶかな？』

飼い主『このやりとりももう何度目だろう…。懲りないヤツだ。』

ピアノ『ねばりづよい っていってよね！』

飼い主『言い方次第だな…。』

フォルテ『うまかった！ もっとくれ！！』

飼い主『あげると思ってるのか？』

フォルテ『ダメ？』

飼い主『だーめ！』

ピアノ『わたしのこと すき？ すき なら そのボールを はやくなげて！』

飼い主『好きだよ。でもボールは別。待て。』

ピアノ『はーやーくー！』

飼い主『………。』

『ガタッ…』

フォルテ・ピアノ『だれかいるのか！？』

『…』

フォルテ『きのせい…か。』

ピアノ『か。』

ピアノ『もう なにするのよ！ ふいうちなんて ずるい！』

フォルテ『おまえはいつも ふいうちだろ…。』

ピアノ『ふいうちってなに？ わたし わかんなーい！』

フォルテ『こいつは…。』

フォルテ『なぁ 飼い主。なにがいいたいか わかるだろ？』

飼い主『もちろん手を舐めさせろって言いたいんだろ？ わかるけど今朝は時間切れ。』

フォルテ『なんだと…。』

飼い主『お前がはやくピアノを退治しないからだろ。』

フォルテ『あいつ、うまく あそぶな。』

飼い主『お前が下手なんだろ？』

フォルテ『なにか いった？』

飼い主『いえ…なにも…。』

フォルテ『ねぇ、ホントに ようじなの？』

飼い主『(バレてるな…。)えっ、その…。』

フォルテ『とるなら はやくしてよね。』

飼い主『はい…。』

飼い主『よしっ！』

フォルテ『はやく たべなきゃ！』

ピアノ『はやぐい よくないよ。』

フォルテ『おまえのも たべちゃうぞ！！』